あなたは自分の仕事にどのくらいやりがいを感じていますか?多くの人に複雑な感情を抱かせる、質問ではないでしょうか。すべての従業員が自分の仕事に情熱を感じ、会社にコミットし、自分の仕事に裁量を持って取り組んでいるわけではありません。しかし、幸いなことに、社員研修のように、チームのモチベーションと生産性を高めるエンゲージメント施策はあります。本記事では、その施策をご紹介します。まずは、従業員エンゲージメントや課題について見ていきましょう。
現在の従業員エンゲージメントにおける課題
ギャラップ社の従業員エンゲージメント調査によると、エンゲージメントの高い従業員は米国の全従業員の32%に過ぎません。ほんの数年前までは上昇傾向にあり、このエンゲージメントレベルは最高で36%に達していました。しかし、それ以来、従業員のエンゲージメントは低下し続けています。これは、人事部だけでなく、ビジネス全般に影響を及ぼす深刻な問題であり、何とか解決しなければなりません。
離職はビジネスに数多くの問題を引き起こし、これらの問題のカスケード効果は強力で、損失が大きいです。2019年、ギャラップ社は、離職者の給与の約3分の1が米国企業のコストになると推定しました。離職した従業員は、毎年4830億ドルから6050億ドルの生産性損失を米国経済に与えています。
では、どうすれば従業員エンゲージメントを高めることができるのでしょうか?本記事では、社員研修で従業員を惹きつける方法を説明し、7つの従業員エンゲージメント施策を解説します。また、iSpring Learn LMSとiSpring Suiteのeラーニング作成ツールを使って、より簡単に研修のROIを最大化する方法もご紹介します。まずは、従業員エンゲージメントについて理解を深めましょう。
従業員エンゲージメントとは?
従業員エンゲージメントとは、従業員が会社や自分の仕事にどれだけ献身的であるかということです。いつも遅く出勤し、仕事のあらゆる面で文句を言い、他の人より早く帰る社員を想像してみてください。このような人は、エンゲージメントが非常に低いです。逆に、自分の仕事が好きで、チームと深くつながっている社員は、エンゲージメントが高く、その会社に長期的に勤めようと考えます。
エンゲージメントのレベルを見分ける方法を以下にご紹介します:
従業員エンゲージメント施策とは何か?
従業員エンゲージメント施策とは、従業員が評価されていると感じ、意欲を持ち、仕事や組織にコミットしていると実感できるような、前向きで生産的な職場環境を醸成するために考案された計画やアプローチのことです。成功する従業員エンゲージメント施策は、必ず従業員エンゲージメント調査を含み、パフォーマンスの向上、仕事への満足度の向上、または従業員の離職率の低下につながります。
それでは今から、具体的な従業員エンゲージメント施策について、見ていきましょう。
施策1.従業員を新人研修で受け入れる
新人研修とは、新入社員を組織に溶け込ませるための最初のプロセスです。従業員は、効果的で長期的なチームメンバーとなるために必要な知識、行動、スキルを習得し、研修を終了する必要があります。
新人研修には何が含まれるのでしょうか?研修の一般的な構成要素には、以下のようなものがあります:
・仕事開始の準備
・会社のコアバリューと使命
・職場文化
・ビジネスおよびソフトウェアツールの紹介
・ITおよびセキュリティポリシー
・オフィスまたは職場オリエンテーション
・チームメンバーとの交流
優れた新人研修は、単に「仕事を始める」ためのチェックリストを提供するのではなく、従業員の高いエンゲージメントを生み出し、育み、維持します。新人研修のいくつかのパートは、eラーニングコースとして配信することができます。例えば、インタラクティブなオリエンテーション、ソフトウェアツールや企業文化の紹介、または、新入社員がオフィスでの初日を迎える前に「学習モード」に入り、新しい職場でのポジティブな感情的つながりを形成するためのインタラクティブな仕事準備モジュールなどがあります。
iSpring Learn LMSとiSpring Suiteを利用すれば、そのようなeラーニングコースを簡単に作成することができます。社員の新人研修を自動化することができる、完全な学習ソリューションです。コースを作成し、従業員に割り当て、その結果を追跡することもできます。
事例 ‐ オーティコン社
この従業員エンゲージメント施策を、世界的な補聴器メーカーであるオーティコン社が実施しました。
全国に250人以上の従業員をもち、その中にはアカウントマネージャーやフィールドトレーナーなど、出張の多い現場のプロフェッショナルも含まれているため、オンラインでも可能な一貫した新人研修を開発することが非常に重要でした。新しいアカウントマネージャーがオーティコンに入社する際、彼らは10週間の新人研修を経て、会社に馴染み、迅速に生産性を上げることができるようになります。
そして、会社、製品、技術に関する知識を教える新人研修はiSpring Suiteを使用して、作成されました。
オーティコンは新入社員全員にこの魅力的な研修を提供するため、iSpring Learn LMSを使用しています。
>施策2.魅力的なインタラクティブ学習コンテンツを提供する
学習プログラムを設計する際に、多くの企業が「インタラクティブ」な部分はうまくこなしますが、「惹きつける」部分を見落としてしまいがちです。そのため、注意が必要です。社員は、トピックやコンテンツが心に響かなければ、研修に興味をもちません。つまり、関連性が重要です。
2016年のエマージング・ワークフォース調査によると、45%もの従業員が、現在提供している社内研修は日常業務に関連していないと回答しています。
従業員のエンゲージメントを向上させ、キャリア育成のニーズに応えられるようにするには、学習者に関連性の高いインタラクティブな研修を提供する必要があります。そのための方法の1つが、従業員の役割の特定の側面に焦点を当てた動画コンテンツやロールプレイを含めることです。
iSpring Suiteは、このようなコンテンツを素早く、手間なく作成することができます。興味ありませんか?iSpringで作成されたダイアログシミュレーションをぜひご覧ください。
事例 1 ‐ ノックス・コミュニティ病院
ノックス・コミュニティ病院は、iSpringを利用して1,200人以上の従業員向けに魅力的な研修を作成しました。iSpringを導入する前は、ノックス病院の研修はごく一般的なものでした。学習教材はPowerPointやPDF形式で提供され、最後にテストがありました。従業員は動きのないスライドをクリックし、合格するまで何度もテストを受けるだけでした。
人事部は、学習者が必要な情報や知識を得られていないことを目の当たりにしました。また、従業員からは、いつも同じような研修ばかりだと不満の声が上がっていました。そこで、iSpringを利用し、インタラクティブで魅力的なSCORMコースを作成。例えば、現場の状況を反映したロールプレイを採用し、社員が実際に実行可能なスキルを身につけることができるようになりました。
事例 2 ‐ ヴィラ・セント・ヴィンセント社
この従業員エンゲージメント施策を活用したもう一つの事例は、総合的な高齢者ケアとサービスを提供する高齢者コミュニティ、ヴィラ・セント・ヴィンセントです。同社がiSpringを導入した理由は、最初のeラーニング導入が苦難に満ちたものだったからです。しかし、iSpringに変更、導入し、最初の4ヶ月で90日間の従業員定着率が24%向上しました。
ヴィラ・セント・ヴィンセントでは、インタラクティブなコンテンツに動画を使用しています。iSpring Suiteを使って、脈拍の測り方や記録の仕方など、さまざまな技術を説明するデモンストレーション動画を作成しています。
施策3.関心を惹く評価テストを追加する
従業員の評価テストは、研修ライフサイクルの重要な部分です。雇用者の観点からは、コンピテンシーが合い、従業員が効果的に職務を遂行できているかを知る必要があります。しかし、従業員の立場からすると、評価テストはかなりのストレスと疲労を伴う課題です。疲れるタスクを魅力的な経験に変える方法はないのでしょうか?
解決策はここにあります:インタラクティブなオンラインクイズです。クイズやインタラクティブな知識チェックのアクティビティにより、研修中だけでなく、職場で働く間も、従業員の関心を高めることができます。
iSpring Suiteでは、クイズの作成が非常に簡単にできます。選択問題からドラッグ&ドロップによるマッチングアクティビティ、シークエンス、ホットスポットまで、14の問題タイプを内蔵しており、学習者のためのインタラクティブで魅力的な知識チェックを簡単に作成可能です。
事例 ‐ ノックス・コミュニティ病院
ノックス・コミュニティ病院のケースをもう一度見てみましょう。コースをさらに効果的にするために、2、3枚のスライドごとにインタラクションやクイズを追加しています。また、各コースの最後には小さな評価テストを加えています。
クイズを戦略的に活用することで、ノックス・コミュニティ病院は学習者の興味を惹きつけ、定着を助け、プレミアムな学習体験を提供しています。
施策4.モバイルラーニングを活用する
世界的にスマートフォンが普及しているため、多くの人事部や雇用主はモバイルラーニングを通じて従業員のエンゲージメントを向上させています。このアプローチには、専用のマイクロラーニングという形もあれば、ブレンデッド・アプローチによって学習戦略にモバイルを組み込んだ方法もあります。
カスタマイズされた学習配信アプリやリアルタイムのコンテンツ共有など、スマートフォンプラットフォームの最新機能を利用することで、より魅力的な新しい学習体験を生み出すことができます。トレーニングの一貫性、従業員のダウンタイムの活用、アクセス性の高いコンテンツ、ワークライフバランス、柔軟性、消費/トレーニング時間の短縮など、モバイルを活用した学習アプローチには多くのメリットがあります。
iSpring Learnモバイルアプリを利用すれば、ユーザーはオンラインでコースを閲覧し、モバイルデバイスにコンテンツを保存して、都合の良い時に学習することができます。学習結果はオフラインで追跡され、接続が回復するとLMSに送信されます。ゲーミフィケーションと修了証のサポートにより、学習者は関心をもち学習することができますが、ゲーミフィケーションと修了証については今から説明します。
施策5.従業員に修了証を与える
誰もが自分の努力が報われることを望んでいるのではないでしょうか。学習者も同じです。前の研修やオンラインコースを受講したときのことを思い出してみてください。最後に修了証をもらいましたか?もしそうなら、おそらく覚えているでしょうし、まだ修了証を持っているかもしれません。なぜでしょうか?それは、あなたが研修やコース修了のために費やした時間と努力を示すものだからです。修了証を与えることで、学習者とポジティブな感情的つながりを築きます。
iSpring Learn LMSを使えば、研修を修了した従業員の努力を修了証とともに称えることができます。
事例 - ラーニング・ナース
看護学生、準看護師、看護教育者のための非公式学習プラットフォームであるラーニング・ナースは、従業員を直接教育するのではなく、医療従事者向けの研修サービスを提供しています。あなたの仕事が医療関係でなくても、ラーニング・ナースの経験を活用し、ビジネスに適応させることはできます。
iSpring Suiteを使って、ラーニング・ナースは医療用語、解剖学、病気などに関する250以上のコースとクイズを作成し、公開してきました。学習者がコースを修了すると、修了証が発行されます。
ラーニング・ナースの教育者は、iSpring Suiteの小テスト変数セットをサーバーに送信する機能を利用して修了証を提供しています。同社は、iSpring Suiteから受け取ったデータに基づいて修了証を生成するカスタム修了証プログラムを開発しました。
施策6.従業員を健全な競争に参加させる
健全な競争は決して悪いことではありません。同僚に勝ち、賞品を獲得することは興味を引くことではないでしょうか。ゲームの仕組みを導入することは、従業員のモチベーションとエンゲージメントを高める効果的な施策です。そして幸いなことに、ゲーミフィケーション(ゲーム化)は簡単になってきています。
一般的なゲーミフィケーションの手法には、以下のようなものがあります。
ポイント
学習者はポイントを獲得し、同僚と競争することができます。学習者がコースを閲覧したり、テスト、シミュレーション、課題を完了したりすると、ポイントが与えられます。iSpring Learn LMSでは、ポイントの設定と利用が簡単に行えます。
リーダーボード
リーダーボードは、学習者のモチベーションを高め、学習の進捗状況を把握し、より良い成果を達成するためにあります。組織やグループのリーダーボードでユーザーの順位を確認し、達成度によって学習者をセグメント化することができます。また、リーダーボードは、時間の経過とともに学習者自身の進歩を確認するのに最適です。
バッジ
バッジは、修了した教材や蓄積されたポイントに対して学習者に報酬を与える良い方法です。ポイントは、最終的な報酬としてのバッジや進歩の参照ポイントとして機能します。例えば、50ポイントごとに新しいバッジを与えたり、バッジを特定の業績にリンクさせたりすることができます。より具体的には、営業テクニックのコースを修了したら「営業スペシャリスト」の称号を与えることも可能です。
iSpring Learnではバッジを簡単に提供することができますし、豊富なバッジコレクションも用意されています。また、画像とともにデザインをカスタマイズすることもできます。
施策7.従業員からフィードバックを集め、研修を評価する
さて、従業員は、あなたが割り当てた研修プログラムを完了し、テストに合格し、おそらく修了証を授与されたでしょう。その次は何でしょうか?研修プログラムの評価です。評価は研修プロセスの重要な部分です。何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか、次回に何を改善すればよいのか、といった洞察を得ることができます。また、同様に重要なこととして、従業員にフィードバックの場を提供することで、従業員がより積極的に参加し、評価されていると感じ、双方向のコミュニケーションを深めることができます。
従来、従業員からのフィードバック提供は、研修モジュールの最後に行われることがほとんどです。しかし、特に重要なトピックの最後や適切と思われるコースの任意の時点で、評価やエンゲージメント調査を追加するのも効果的です。そうすることで、受講者の記憶がまだ新しいうちに、研修の内容がどの程度うまく説明されていたかなどを確認することができます。また、パルスサーベイを利用して、仕事への満足度、忠誠心、多様性、包括性、感謝、離職率の上昇の可能性などを評価することもできます。
iSpring Learnでは、アンケートを簡単に設定し、利用することができます。
事例 - セントラル・ワン・フェデラル・クレジット・ユニオン
非営利の信用組合であるセントラル・ワン・フェデラル・クレジット・ユニオンは、iSpringを利用して一貫したオンライン研修システムを立ち上げました。アンケートと評価は、研修の質をモニタリングするための重要な要素でした。
同社の場合、評価の形式はコースの種類によって異なっていました。例えば、新人研修では、研修が役に立ったかどうかを調べるために、新入社員と1ヶ月間のチェックを行いました。新しい研修の取り組みでは、ラーニングパスのさまざまな章の終わりにアンケートを実施し、正しいメッセージが従業員に伝わっているかどうかを確認しました。
まとめ
本記事では、従業員エンゲージメントを高める7つの施策をご紹介しました。従業員エンゲージメントとは、従業員が会社や自分の仕事にどれだけ献身的であるかということです。エンゲージメントを高めることで、従業員のパフォーマンスの向上、また離職率の低下につながります。
従業員エンゲージメントは、魅力的な新人研修やインタラクティブ学習コンテンツを提供することで高めることができます。そして、魅力的な研修プログラムは、iSpring Suiteを利用すれば、簡単に作成することができます。
iSpring Suite eラーニング作成ツールとiSpring Learn LMSを一度使ってみませんか?今なら無料トライアルが可能です。下記のバナーからも簡単に無料版に登録できるので、ぜひお試しください。