「パワーポイントで資料を作成したいけど、プレゼンテーションの構成がよくわからない…」と悩んでいませんか?
そんなあなたに、本記事では、プレゼンの基本的な構成要素や流れを解説します。また、パワーポイントでのプレゼン構成のコツも紹介します。さらに、プレゼンテーション作成の時間を劇的に短縮する方法もお伝えします。
この記事を読み終えることで、プレゼンテーションの構成に必要なものや具体的な方法がわかり、聞き手や視聴者が理解しやすい優れたプレゼン資料が作れるようになります。また、作成時間を短縮できるようにもなります。
目次
まずは、プレゼンテーション構成の重要性から見ていきましょう。
プレゼンテーション構成の重要性
プレゼンの良し悪しは、聞き手が決めます。そのため、聞き手がプレゼンのメッセージを簡単に理解できなければ、良いプレゼンテーションとは言えません。
では、聞き手の理解度を高めるにはどうすればいいのでしょうか?そこで重要になるのが、プレゼンの構成です。情報が論理的に構成されていれば、聞き手がメッセージを簡単に理解できるからです。
さらに、構造化された情報は、構造化されていない情報よりも40%多く記憶されることが分かっています。つまり、構成がしっかりしたプレゼンテーションは記憶に残りやすいということです。
また、構成がまとまっていれば、プレゼンする側も自信に満ち溢れ、話題にも困らず、気まずい沈黙も避けられます。結果、聞き手を魅了できる可能性が高くなります。
プレゼンテーション構成の基本的な要素
優れたプレゼンテーションには必ず構成があり、序論、本論、結論の3つの基本部分から成り立っています。それぞれのパートについて、いくつかの例を挙げながら詳しく見ていきましょう。
序論
序論では、プレゼンテーション全体の流れを伝え、聞き手がプレゼンを見た後に何を得られるかを説明します。聞き手を惹きつけるため、聞き手が得られるもの、つまりベネフィットを伝えることも重要です。では、具体的にはどのようなことを伝えればいいのでしょうか?今から、序論で使用するのに効果的なパワーポイントのスライドとともに、伝えるべきことを紹介します。
- タイトル プレゼンテーションの大まかなトピックを説明します。
- 目次 各セクションの内容を簡潔に説明します。ハイパーリンクを使用することで、よりインタラクティブになり、聞き手のユーザー体験が向上します。
- 目的 プレゼンテーションの目的を説明し、聞き手がどのような新しい知識を得られるかなど、ベネフィットを伝えます。
- 定義(オプション) 新しい用語や概念を伝える必要がある場合は、専用のスライドを準備し説明します。上記のスライド例は、すべてiSpring Suiteのコンテンツライブラリから引用しています。もっと詳しく知りたい場合は、こちらをご覧ください。
本論
本論はプレゼンテーションのメインパートで、序論で簡潔に説明した内容を詳しく解説します。グラフなどを使用することで、視覚的に伝わりやすくなり、データなどの根拠を提示することで、説得力が増します。
パワーポイントのスライドに関しては、内容に応じて、要点やポイントを記載します。ポイントを論理的な順序で並べたり、サポート情報を提供するのも効果的です。具体的には、下記のような方法があります。
- ポイントに優先順位をつける(1、2、3、…)
- ポイントを時間軸に置く(過去・現在・未来)
- ナレーションを使う(ストーリーを最初から最後まで伝える)
- 問題解決の流れを説明する(問題を述べ、その影響を説明し、問題を解決する方法を提示する)
結論
結論は、序論や本論で伝えた重要なポイントを要約し、もっとも伝えたいメッセージを改めて伝えるパートです。結論はあなたのプレゼンテーションの目的を明確にし、聞き手の行動を促します。結論では、下記のようなスライドや内容が効果的です。
- まとめ 聞き手がどのような知識を得たか、そしてその情報が将来どのように役立つかを伝える。
- 結論 プレゼンの要約を伝え、プレゼンテーションを見てくれた聞き手に感謝する。
パワーポイントでのプレゼン構成のコツ
「パワーポイントで、良いプレゼンテーションを、より簡単に作成したい…」と思いませんか?そんなあなたに、パワーポイントでのプレゼン構成のコツを紹介します。今から紹介する方法を使えば、プレゼンの構成の整理や編集がしやすくなり、また、聞き手のユーザー体験も向上します。
1. セクション区切り
パワーポイントで多数のスライドを使用する場合、折りたたんだり展開できるセクションを作成することができます。一般的には、「セクション区切り」と呼ばれています。
セクションでスライドを区切れば、スライドを整理しやすくなり、編集モードでのナビゲーションが見やすくなります。具体的な手順を見ていきましょう。
- スライドのリストで、新しいセクションを開始したいスライドを右クリックし、ドロップダウンメニューから「セクションの追加」を選択します。
- 次に、「タイトルなしのセクション」と表示されている箇所を右クリックし、「セクション名の変更」を選びます。そして、セクションの名前を入力します。必要に応じて、この作業を繰り返して、他のセクションを追加し、名前を付けます。
- セクションの順序を変更するには、セクションの名前の上で右クリックし、「セクションを上へ移動」や「セクションを下へ移動」オプションを使用します。
- 特定のセクションを折りたたんだり展開するには、セクション名の左側にある折りたたみアイコンをクリックします。また、セクション名の上で右クリックし、「すべて折りたたみ」または「すべて展開」を選択すると、すべてのセクションを一度に変更できます。
また、「表示」タブの「スライド一覧」を選択しても、これらの設定にアクセスできます。
セクション区切りを行えば、スライドの全体的な流れを簡単に見れます。結果、変更が必要かどうかを判断できるようになります。例えば、1枚のスライドを2枚や3枚に分割したり、その逆を行ったり。調整や編集がスムーズに行えるようになります。
2. アウトライン表示
プレゼンの構成を編集しやすくするためのもう1つの方法は、アウトライン表示を使用することです。「表示」タブで選択することができます。
アウトライン表示ではセクションは表示されませんが、各スライドのタイトルとメインテキストが表示されるので、プレゼンテーションの内容を簡単に把握できます。そのため、テキスト全体に目を通し、即座に編集することが可能です。また、スライドは画面の右側に表示されるため、テキスト(左)とスライド(右)を同時に操作することもできます。
注意点ですが、アウトライン表示するためには、「テキストボックス」ではなく、「プレースホルダー」にテキストを入力する必要があります。プレースホルダーとは、「タイトルを入力」や「テキストを入力」と書かれたボックスで、標準レイアウトを選択したときに表示されます。
アウトライン表示を使用すれば、箇条書きのテキストをタイトルに変更したりすることもできます。具体的には、関連するタイトルやテキストを右クリックし、「レベル上げ」または「レベル下げ」オプションを選択します。
タイトルのレベルを下げると、元のスライドが削除され、タイトルとテキストが隣のスライドに移動するので、注意が必要です。
3. 目次作成
お伝えしたセクション区切りやアウトライン表示は、あなたがプレゼンテーションを整理したり、編集したりするのに役立ちます。しかし、プレゼンには他にも重要なことがあります。それは、聞き手や視聴者が目的のスライドに簡単にたどり着けるかどうかです。
視聴者が知りたいものにすぐにアクセスできればユーザー体験が向上します。そこで、大切な役割を果たすのが目次です。作成したPPTには目次があれば、視聴者を目的のスライドへ簡単に誘導できます。
パワーポイントには自動で目次のスライドを作成する機能はありませんが、手動で作成できます。では、どのように作成するのでしょうか?今から、具体的な手順を解説します。
- タイトルスライドまたは空白のスライドに目次を挿入します。スライドを追加するには、リボン上の「新しいスライド」をクリックします。次に、スライド上のすべてのオブジェクトを選択し、それらを削除します。
- 目次作成には、スライドのタイトルが利用できます。お伝えしたアウトライン表示を使えば、スライドのタイトルを一括で取得可能です。アウトライン表示後、左側の任意の場所で右クリックし、「折りたたみ」→「すべて折りたたみ」を選択します。すると、タイトルだけが表示されます。
- Ctrl+Aですべてのタイトルを選択し、Ctrl+Cでコピーします。
- 次に、Ctrl+Vを押して、コピーしたタイトルを目的のスライドに貼り付けます。タイトルが多すぎて1ページに収まらない場合は、目次を2列に分けるか、2枚のスライドに分けましょう。
- そして、1枚目のスライドのタイトルを選択し右クリックし、「リンク」を選択します。
- 開いたウィンドウで、左メニューの「このドキュメント内」をクリックし、該当するスライドを選択して「OK」をクリックします。
同じ手順を繰り返すことで、すべてのタイトルを対応するスライドにリンクさせることができます。詳しくは、パワーポイントでハイパーリンクを追加する方法をお読みください。
上記の方法を利用することで、目次から全てのスライドへアクセスできるようになり、とても便利になりました。しかし、視聴者のユーザー体験はさらに向上できます。どうすればいいのか?それは、全てのスライドに、ホームボタンを設置することです。ホームボタンはスライドマスターモードで簡単に設定できます。実際に、設定していきましょう。
- 「表示」タブを開き、「スライドマスター」を選択します。
- 左の1枚目のスライドを選択し、リボンの「挿入」タブを開いて「図形」をクリックし、「動作設定ボタン」の「ホームへ移動」を選択します。
- ホームボタンをスライド上の任意の場所に配置します。その場所が、すべてのスライド上でホームボタンが表示される場所になります。ボタンを配置後、「オブジェクトの動作設定」ウィンドウが表示されるので、「ハイパーリンク」で目次のスライドを選びます。
上記を行うことで、各スライドから他のすべてのスライドに簡単にアクセスできるようになりました。また、直感的に、いつでも目次に戻ることができるので、ユーザー体験も向上します。
各スライドにページ番号を入れておくと、プレゼンテーション内に移動しやすくなり、また質問されたら視聴者に必要なページを簡単に伝えることができます。
プレゼンテーションの規模によっては、すべてのタイトルにハイパーリンクを手動で追加する必要があるため、インタラクティブな目次作成に時間がかかるかもしれません。また、スライドのタイトルを変更したり、単に削除したりしても、これらの変更は目次に自動的に反映されないことに注意してください。例えば、スライドを削除しても、そのタイトルは目次に表示されますが、クリックしても、視聴者はプレゼンテーションの別のスライドに誘導されません。
下記はホームボタンを含むプレゼンテーションのサンプルです。ご参考にご覧ください。
プレゼンの構成をより簡単にする方法
目次を手動で作成するのは、ちょっとしたプレゼンならいいかもしれませんが、100枚以上ものスライドがある場合は、あまりにも時間と労力がかかります。そこで、iSpring Suiteを使いましょう。iSpring Suiteには目次自動作成機能が付いています。
※iSpring SuiteはスライドをHTML5形式に変換するため、視聴者はブラウザ上でスライドを見ることができます。
ご覧のように、iSpring Suiteを利用すればポップアップアウトラインとナビゲーションパネルが使え、スライドショーモードから離れることなく、いつでも任意のスライドに移動することが可能になっています。
ナビゲーションを設定する方法
プレゼンテーションでナビゲーションを作成するのは簡単です。具体的には、次のような手順を踏んでください。
- iSpring Suiteの無料トライアルを利用します。
- 「iSpring Suite」タブに切り替え、ツールバーの「スライドプロパティ」をクリックします。
- 「スライドプロパティ」ではスライドのタイトルを確認できます。また、パワーポイントとは異なり、プレースホルダーのテキストに関係なく、スライドに任意の名前を付けることができます。さらに、スライドの入れ子レベルを変更することで、スライドを階層化できます。具体的には、任意のスライドを選択し、ツールバーの「格上げ」または「格下げ」ボタンをクリックします。
- グループ化されたスライドを折りたたんだり展開したりするには、トップレベルのスライドの左側にある「-」「+」アイコンを使用します。また、配置されたスライドは、アウトラインにメニューやサブメニューとして表示されるため、プレゼンテーションの再生時に簡単に最小化または最大化できます。
- パワーポイントには、すべてのスライドのナビゲーションを簡単に設定できる特定のパネルがありません。そのため、各スライドごとに手動で設定する必要があり、時間と労力がかかります。しかし、iSpring Suiteを使えば、シンプルなプレゼンテーションを魅力的なものに簡単に変えることができます。まずは、スライドを選択し、リボンの「分岐」ボタンをクリックします。ここで、視聴者の前進と後退のアクションに対応するスライドを選択するか、ナビゲーションをロックするためにNoneを選択します。
- スライドプロパティの設定が完了したら、左上の「保存して閉じる」をクリックします。
アウトラインを設定する簡単な方法
パワーポイントでは、アウトラインを手動でデザインする必要がありますが、iSpring Suiteでは、すでにアウトラインが用意されています。同時に、標準的なアウトラインのテンプレートにこだわる必要はなく、プレーヤーの最終的なデザインや様子を簡単にカスタマイズすることができます。
- iSpring Suiteのツールバーで、「公開」をクリックします。
- 「プレーヤー」を探し、「万能」をクリックします。
- ウィンドウで、どの要素をどこに表示するかを設定できます。また、アウトラインをどこに配置するかも決めることができます。
- アウトラインの外観を調整するには、リボンの「アウトライン」をクリックし、どのオプションを含めるかを選択します。
「検索フィールド」をマークしたままにすると、視聴者はスライド上のテキストを含め、任意のコンテンツをいつでも検索できるようになります。多くのテキストを含む大規模なプレゼンテーションでは大変便利な機能で、視聴者のユーザー体験も向上します。
スライドプロパティでスライドを複数のレベルに配置した場合は、「マルチレベルのアウトライン」をマークしたままにしておきます。そうすることで、アウトラインはプレゼンテーションの入れ子構造を表示し、ナビゲーションを簡単にします。その他のアウトラインオプションについては、こちらをご覧ください。
- リボンの「配色」「テキスト」オプションを使って、それぞれ配色のカスタマイズやテキストの編集が可能です。
- プレイヤーの設定が完了したら、左上の「適用して閉じる」をクリックします。
- カスタマイズしたプレゼンテーションは、どのデバイスでもブラウザからでも簡単にアクセスできるHTML5、またはMP4ビデオフォーマットで公開できるようになりました。LMSにアップロードする場合であれば、SCORM、AICC、Tin Can、cmi5など、どのようなeラーニングフォーマットでも公開できます。
一般的なパワーポイントのスライドショーはシンプルで制限されていますが、iSpring Suiteであれば、視聴者は決められたスライド順序に従う必要はありません。インタラクティブで検索可能なアウトラインは、視聴者に利便性を与え、いつでもどんな情報にも一目でアクセスできるナビゲーションを提供します。
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iSpring Suiteを使用するもう一つのメリット
iSpring Suiteには、プレゼンテーションテンプレートの優れたコレクションを提供するContent Libraryが付属しており、プロフェッショナルなプレゼンテーションを数分で作成することが可能です。各テンプレートには、タイトルスライド、目次、チャプター、タイムライン、情報スライドといった基本的なコース要素が含まれています。それらを好みの順番で整理し、テキストや画像を配置するだけで、プレゼンテーションの準備は完了します。
結論
本記事では、プレゼンテーションの構成を作成する方法、基本的な要素や流れを解説しました。プレゼンを序論・本論・結論から構成することで、聞き手は内容を理解しやすくなります。
また、パワーポイントでのプレゼン構成のコツでは、セクション区切りやアウトライン表示、目次作成について紹介しました。実践すれば、プレゼン構成の整理や編集がしやすくなるので、ぜひ使ってみてください。
iSpring Suiteを利用すれば、プレゼン構成は簡単にできます。さらに、テンプレやオプションもたくさんあるので、より魅力的でプロフェッショナルなプレゼンテーションを作ることができます。また、視聴者にも自由度と利便性を提供することができるので、ユーザー体験が向上します。
iSpring Suiteを一度使ってみませんか?今なら無料トライアルが可能です。下記のバナーから簡単に無料版に登録できるので、ぜひお試しください。